NFTとイーサリアムの関係とは?注目される理由を解説
から抜粋しました。
NFTとイーサリアムは密接に関係している
イーサリアムは、1つのサーバーを介さず端末毎にデータ送受信を行うP2P(peer-to-peer)を採用することで、高いセキュリティと分散管理の公平性を実現しています。
また、取引情報を管理するブロックチェーンに関してもビットコインから大幅に改良されており、それまでは約10分かかっていたブロック生成が約15秒まで短縮されています。
イーサリアムのブロックチェーンには、あらかじめ用意された9種類の規格を基に独自トークン(仮想通貨)を発行することができる機能が搭載されていて、送金や決済目的のトークンを作ることも可能です。
そして、リリースから現状までほとんどのNFTはこの「イーサリアムのブロックチェーン」で生成されており、ERC721かERC1155という規格が用いられているのです。
これらの規格はトークンIDとURIというウェブ上の識別子を紐づける特性を持っており、付与されたURIをブロックチェーン上のプログラムで管理することで、以下の情報を確認することができます。
・トークンの作成者
・トークンの所有者
・作成日
これらから分かる通り、NFTのメリットである「デジタルコンテンツに識別情報を付与する」機能は、言い換えればイーサリアムのトークン規格であるERC721とERC1155の機能でもあるのです。
初心者の方は「イーサリアムのブロックチェーンでNFTは作られている」とイメージすれば、両者の関係性の深さが理解できるでしょう。
イーサリアムの代表的な機能の1つであるスマートコントラクトは、ブロックチェーン上に条件を設定することで仮想通貨や不動産、実体がある商品の取引を自動的に実行することができます。
これによって従来よりも業務効率を向上させることが可能となり、第三者を介する際に発生する人的コストについても削減できるようになりました。
また、この技術は後発のクアンタムという仮想通貨でも実装されており、ビジネスマーケットにおいて有用性の高いツールとなっています。
NFTの発展にも貢献している独自トークンの発行機能ですが、それより以前に脚光を浴びたのはICO(Initial Cost Offering)という利用用途です。
これは起業や新たなプロジェクトをローンチする際に、自身のトークン(仮想通貨)を投資家に売却して資金を集める手法で、従来の株式の仕組みを仮想通貨に置き換えたものとして多くの企業に利用されました。